2023 年の春季リーグで 1 部に昇格。

大学野球にはさまざまなリーグがありますが、まずは城西大学硬式野球部が属しているリー グについて教えてください。

稲見大輔コーチ（以下、稲見）関東だけでも東京六大学野球連盟、東都大学野球連盟、関甲新学生野球連盟などがありますが、城西大学が所属しているのは首都大学野球連盟になります。16 の大学が加盟していて、1 部リーグが 6 チーム、2 部リーグが 10 チームです。

城西大学は 2023 年の春季リーグで、2016 年秋以来 13 季ぶりの 1 部昇格を果たしたんですよね。おめでとうございます！

稲見ありがとうございます。秋季リーグでは 1 部に残ることができたので、来季も引き 続き 1 部で戦い、優勝を目指します。

1 部での戦いで、手応えはありましたか？

坂口渉主将（以下、坂口）秋季リーグは 5 位だったんですが、最終戦で東海大学に勝つことができれば（東海大学とは秋季リーグ）3 位になれたので、とても悔しい結果でした。ただ、手応えもあり、戦力的に 1 部でも十分戦えるなと。1 部で優勝した日本体育大学は頭一つ抜けている感じはありましたが、ここで勝てなければ、明治神宮野球大会に出場できません。なので、1 部優勝を目標に頑張っていきたいと思っています。

稲見1 部のレベルを体験できたのは、次のシーズンに向けて大きいでしょ？

坂口課題が明確になった感覚はあります。1 部に上がって、初戦が日本体育大学だったんですが、スピード感が違いました。ピッチャーの球が速い、選手の足が速いといったことはもちろん、細かい部分でのプレースピードにも差がありましたね。そこは、次のシーズンに向けてしっかりと改善してきたいです。

現在の部員数はどれくらいですか？

稲見シーズンを終えて 4 年生が抜けたので今は 90 名程度です。4 年生が抜ける前は 130 人ほど。1 年生が入ってくると、また数十人増える感じだと思います。

みなさん寮生活をされているんですか？

坂口部員全員、寮生活をしています。

稲見100 人程度が住む寮と、20 人ほどが住む寮があり、選手たちはそこで集団生活をしています。練習場は校舎から少し離れているので、みんな自転車移動です。首都大学リーグの公式戦でも使用するグラウンドにはナイター設備があり、屋内練習場とトレーニングルームが併設されています。

坂口寮の部屋は 2 人部屋で、朝ごはんと夜ご飯が提供されます。食事も美味しいですし、楽しく寮生活を送れています。

絆の強い城西大学硬式野球部。

お二人が野球を始めたきっかけを教えてください

稲見父親が野球の経験者だったことが大きいですね。3 つ上に兄がいるのですが、兄が小学校 4 年生、私が小学校 1 年生のときに、地元のクラブで野球を始めました。

坂口自分は出身が兵庫県の宝塚市というところなのですが、父が野球が好きだったこともあって、少年野球チームに入る前から 1 つ上の兄と一緒によく甲子園に野球を観に行っていました。野球が凄く身近にあって、気がついた頃には野球をやっていたという感じです。

稲見コーチも元々城西大学硬式野球部の出身とのことですが、お二人が城西大学を選んだ理由を教えてください。

坂口自分は高校のときに特に目立った選手ではなかったのですが、大学でも野球を続けていきたいという強い気持ちがありました。高校1 年〜2 年のときのコーチの方が、城西大学のコーチ（現在は退任）になったのですが、その方に野球をやりたいという相談をしたところ「城西大学はどう？」という話を頂いて。村上監督が目指している野球の話などをいろいろと聞いて、城西大学で野球をしたいなと思いました。

稲見私は城西大城西高校の出身で、高校時代の監督が 2 人（一年時に監督が交代）とも 城西大学出身の方だったんです。その 2 人からよく城西大学の話を聞いていて、監督に対する憧れもあり、同じ大学で野球をやりたいなと。

実際に入ってみて城西大学の硬式野球部はどうでしたか？

坂口先輩がめちゃくちゃ怖かったりするのかな？ 逆にちゃらんぽらんな先輩がいたらどうしようとか、ちょっと不安もあったんですが（笑）、全然そんなことがなくて。野球にも授業にも打ち込めて、充実した大学生活を送れています。先輩は優し過ぎるぐらいでしたし。

稲見昔はもうちょっと先輩後輩の関係が厳しかった気がするけど（笑）、いまは凄くフラットだよね。

坂口寮生活が大変とかは全くないです。

稲見コーチは大学卒業後、そのまま大学に残られたんですよね

稲見はい。いずれは高校や大学で野球の指導者になりたい気持ちがあったんです。ただ、いきなりやっても上手くいかないだろうとも思っていて。大学時代にまず学生コーチにな り、卒業時に当時の監督に相談したら、残ってくれという話になって。城西大学に残ってコーチを続けて、今年で 5 年目になります。

母校のコーチになってみていかがですか？

稲見選手だった頃は、単純にコーチって楽しそうだなと思っていたんです（笑）。けど、仕事となると当たり前ですが責任は重くなりましたし、学生コーチの頃以上に選手たちとのコミュニケーションを大切にして、コンディションやメンタルの変化などを見逃さないよう観察するようになりました。大変な部分はありますが、とてもやりがいを感じています。

坂口主将にとってコーチはどんな存在ですか？

坂口選手がプレーしやすい環境を作ってくれますし、悩んでいる選手がいたら一緒に解決策を考えてくれます。頼り甲斐があるというと失礼な言い方になってしまうかもしれないですけど、すごく頼りになる存在です！

稲見ほんとに（笑）？ ありがとう。

成長を実感できる部活動。1 部優勝を目指す。

坂口主将はどのようなキャプテンを目指していますか？

坂口小・中・高とキャプテンをした経験がなく、大学は部員数も多いので正直不安な部分もあります。ただ、自分は 2 年生の秋から試合に出させてもらっているので、4 年生になったらチームをまとめないといけないなとは思っていましたし、指名を受けたからには腹を括るというか、やるしかないな、という気持ちです。チームを引っ張っていくやり方 はいろいろあると思うのですが、自分は器用なタイプでもないですし、日々の練習で先頭に立ち、プレーや姿勢で見せるしかないかな、と思っています。

改めて、城西大学硬式野球部の魅力を挙げるとしたら？

稲見真面目に元気よく野球に取り組みたい。しっかりと野球をやって成長したい、学びたいという思いを持った人にはとても適した場所だと思います。

坂口野球に集中できる環境があるところです。野球以外のこともして遊びたいとかであれば、他の選択肢があると思いますが、野球を通して自分を成長させたいと思っている人にはオススメしたい場所です。実際、秋季リーグでは 1 部に昇格したばかりにも関わらず、 3 人の選手がベストナインに選ばれています。コーチや監督の手厚いサポートがあってのことですが、3 人の選手が結果を出してくれたことで、正しく成長できていることを改めて実感できました。

松川玲央内野手

稲見秋季リーグでベストナインに選ばれた松川玲央は、『侍ジャパン』大学代表候補選手にも選ばれました。

最後に、城西大学の学生たちにメッセージをお願いします！

坂口僕は 2023 年の春季リーグで 2 部のベストナインに選ばれたのですが、首都大学野球連盟の公式インスタグラムを見た学生に「見たよ！ おめでとう！」って声をかけてもらったんです。一般の学生も見てくれているんだなって嬉しくなりました。リーグ戦にはチアが来てくれて、それも非常に力になっているのですが、もし城西大学の学生の方たちが試合を観に来てくれたら、より一層いいプレーができるような気がします。

稲見春季リーグの入替戦には藤野学長もスタンドで応援してくださいました。応援は間違いなく力になるよね！

スタンドで応援する学長。

坂口はい。応援があれば来季は優勝できますね（笑）。